無垢の目に 映る星々
キツネとの 友情とおし 井戸を見つける
<この本から得られること>
・表面的な物事に囚われている「大人」ではなく、「子ども」の心で分かる本当に大事なものが何か提示されている
・「大切なことは目に見えない」という全世界的名フレーズだけでなく、他にも数々の詩的にも美しい示唆的なフレーズ
・キツネとの友情、王子様との別れの辛さ、バラの花の本当の大切さが、ストーリーを通して感動的に胸に残る
<こんな本>
フランスの飛行機操縦士でもある著者から生まれ世界中で1億冊以上売れている名著です。
童話ですが、”寓話”すなわち”神話”と同じように、物語を通して本質的な何かを示唆しています。
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数字やモノゴトそのものだけ知って分かった気になる大人を、子どもの目線を保った著者が冷めた目(本質を探求する視点)で観察してきたことを、王子さまのセリフや旅で出会う星々にいる滑稽な人に例えて表現しています。
何でも支配したい王様、感心されたい自惚れ男、酒を飲むのが恥ずかしくそれを忘れたいから酒を飲む人、星を数え管理し銀行に数を書いた紙を預けるだけで仕事をした気になっている実業家、命令に忠実で休めない街灯の点灯夫(王子様が唯一、自分以外の人のためになっているので友達になってもいいと思った)、探検には行かない地理学者(花を地図に書かないのは「儚いから」と王子様に教えたり、地球を探検にいくことを勧めた)などなど。
王子さまは地球ではキツネと出会い「友達になるとは、時間をかけて守るべき責任が生まれた相手がこの世でたったひとりの存在になるということ」と教わります。
自分の星で愛していたけど手がかかって心が離れた美しい花は、地球では無数にあるバラの花のひとつに過ぎないと知りますが、キツネとの友情や語り部(遭難した飛行機乗り)との井戸の水の出来事から、時間をかけて世話をしたこの世でたった一つの大事な花であることを確信し、ヘビに噛まれて星に帰ります。
<ハイライトフレーズ3選>
・おとなの人は、むかし、いちどは子どもだったのだから、わたしは、その子どもに、この本をささげたいと思う。
・(人間は)風に吹かれて歩き回るのです。根がないんだから、たいへん不自由していますよ
・人間はみんな、違った目で星を見てる。旅行する人の目から見ると、星は案内者なんだ。ちっぽけな光くらいにしか思ってない人もいる。学者の人たちのうちには、星を難しい問題にしてる人もいる。僕の会った実業家なんかは、金貨だと思っていた。だけど、相手の星は、みんな何も言わずに黙っている。僕は、あの星の中の一つに住むんだ。その一つの星の中で笑うんだ。だから、君が夜、空を眺めたら、星がみんな笑っているように見えるだろう。
<参考サイト>
ガイダンス・コラム記事一覧@二十四節気
星の王子さまウェブサイト
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