田んぼアートのキセキ(葛西幸男)2015年

村おこし 田舎館から 世界へと
稲穂彩る 誇りと技術

 

<要点/この本から得られること>

・田んぼアートが生まれた経緯と、毎年何万人もの人が訪れ、2014年には天皇皇后両陛下が行幸するまでになったストーリー

・著者が実際に経験した昭和20年代の青森の米農家の暮らしぶりから、平成の稲作の近代化として区画整理事業までの時代の流れ

・弥生時代に東北で稲作が行われていたことを裏付ける垂柳遺跡の歴史的意義

・全国から厳選の10ヶ所の田んぼアートの紹介:旭川市・行田市・米沢市・安城市・越谷市・南九州市・仙北市・越前町・菊川市・奥州市

 

<概要/こんな本>

白い稲の花をシンボルとする青森県南津軽郡田舎館村の副村長が、「北方の稲作文化発祥の地」として始めた平成5年の村おこしイベントでの稲文字をきっかけに、今では全国区の知名度を得た田んぼアートが発展してきた経緯を、3つのキセキ(奇跡・軌跡・輝石)の観点で紹介した本です。
青森県産業技術センターが開発した、様々な色の品種だけでなく、食味の良い新品種「青天の霹靂」のアピールもなされています。

 

<スポンサードリンク>


 

第1章で天皇皇后両陛下を田んぼアート『富士山と羽衣伝説』が見渡せる村役場に迎えた「奇跡」を皮切りに、第2章でそれまでの「軌跡」が語られます。
田んぼアートは、数名の村役場職員が始めた「稲作体験ツアー」で3種類の苗の「稲文字」をきっかけに、平成14年にNHK番組『千人の力』で大規模な絵柄に挑戦したことで全国に知られるようになりました。

第3章で米農家に生まれた著者の歩みと日本の農業への想いが語られ、第4章で、第2会場の増設、「田んぼアート駅」の開業、外国人観光への取り組み、博報堂と開発したアプリ「ネイチャーバーコード」(カンヌ広告大賞受賞)、今や100カ所以上に広がった全国田んぼアートサミット開催など、「輝く石」のように多方面に発展する田んぼアートの事例を紹介しています。

 

<抜粋/ハイライトフレーズ3選>

・青森の短い夏は終わり、田んぼはもう黄金色に輝き始めていました。その年に描いた「富士山と羽衣伝説」は10種類の苗で表現した絵柄。緑色の「つがるロマン」や白色の「ゆきあそび」、紫と黄の「古代米」、そして見る時期によって色が変わる「紫穂波」や「赤穂波」といった新しい品種も投入したその絵は、22回目を迎えた田んぼアートの集大成とも言える出来栄えでした。

・田んぼアートは今や、村民の力を結集した地域の祭りへと成長しました。お金を儲けるといった目的ではなく、村民の力を集めて何かをやる。それが私たちなりの地域活性化かもしれません。田んぼしかない村でも知恵を絞れば、稲作で村おこしができるんだ、と自信を深めています。

・近年は台湾や中国などの一部の都市でも田んぼアートが行われていると聞きますが、ここまで精密な絵柄が描けるのはやはり日本人だけだと思います。「田んぼアート元祖の村」として、今後は世界に売り込んでいきたいと思っています。

 

<参考サイト>
田舎館村ホームページ
田舎館村田んぼアートオフィシャルサイト
ネイチャーバーコード

 

<スポンサードリンク>


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。