自然界 「循環」学び 観察し
知恵で畑に 再現させる
<要点 / この書籍から得ること>
・無肥料栽培に取り組む際の基礎となる、作物が育つメカニズムの科学的な解説
・畑の分析や設計管理、各場面での土の作り方、虫や雑草の対処、栽培法、種の取り方など、プランターも含めて具体的な手法と、それぞれの根拠
・地球環境を壊さず健康に過ごすための根底となる、自給する生き方と考え方
<概要 / 本書の内容をざっくりと>
フェイスブック等で影響力が大きい著者による、これまで実践してきた栽培ノウハウの集大成となりmす。(「自然農法」として厳格なルールにとらわれることを避けたく、名付けるなら『よりたか農法』である)
また本書の出版は、シードバンクや種の学校設立の構想に向けた第一歩として位置づけていることを表明しています。
(下に続く↓)
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<書評 / あらすじ&レビュー>
栽培に関する解決策のヒント・答えは、全て自然界の中にあるとし、第1章を中心に各場面でのノウハウは、科学的根拠とそこからの考察を重点においたものとなっています。
そのため一見難しそうと身構える人も多いかもしれませんが、知識レベルとしては中学の理科か、やや難しいところでも高校で習う生物・化学の履修範囲を理解できるなら、充分にわかる易しい言葉で説明されています。
自然農法では不耕起であるイメージが先行し、それに固執する人は失敗しますが、「決して耕さない」でなく「耕さなくていいような土を作る」と発想の転換を提示するなど、自然界のしくみを理解した上で適切に人為(すなわち知恵)を加えることを基本としています。
”種”について詳細に記述された最終章も本書の大きな特徴の1つです。
多くの企業が作成した「交配種」という一代雑種の種では、品質は揃うものの次の世代には不安定になるため、「固定種」を推奨しています。
また、種の形状や数など”そもそも”その植物の狙いを汲んだ種の取り方・蒔き方の解説もされています。
<抜粋/ハイライトフレーズ3選>
・無肥料栽培において最も考えなくてはならないのは「循環」です。地球上に存在するものは、ほぼ全てと言ってよいほど循環の輪の中にいます。そのため、この循環を止めず正しく行わせることがポイントとなります。
・土というのは何もしなければやせます。自然界はどうやって土を守っているかというと、生きた雑草、枯れた雑草、落ち葉、土壌動物、土壌微生物、あるいは動物そのものや糞などで土が絶えず作られています。それらが窒素、リン酸、カリウムだけでなくミネラルの供給源となっています。この自然を真似て人間の知恵を使ってスピードアップした形で土を作ります。
・まず、種はなぜ土の中で水を含まないと発芽しないか。それは「アブシジン酸」という植物ホルモンを持っているからです。これは「発芽抑制物質」とも言い、種の中で時期が来て発芽条件が整うまで発芽しないようにするためのものです。
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<参照したいサイト>
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