”もったいない” 心理を合理で 払拭し
断捨離時代 幕開けの技
<要点 / この書籍から得ること>
・モノを捨てるための個別具体的な手法と、生活全般に行き届いたテクニック、リサイクルや売るための具体的な方法(古本屋、ネットオークションなど)の提示
・”捨てられない”人間の心理から「断捨離」の概念の根本にも通ずる考察と、説得力のある”捨てる”心得
<概要 / 本書の内容をざっくりと>
2000年代初頭からの断捨離ブームの火付け役の最先鋒のひとつに位置付けられる本。
著者はマーケティング分析を専門とし、序盤に「捨てられないモノは?」などのアンケート調査結果はあるものの、意図して数値データは多くは登場させず、生活の実感に基づいて共感しやすく「捨てる」ことの推奨をしている。
(下に続く↓)
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<書評 / あらすじ&レビュー>
「捨てるための考え方」の章では、捨てられない”心理”が10こ挙げられ、それぞれの項目で「陥りがちなモノ」「こんな場面で起きる」「(その項目のテーマごとの)心理」「こう考えよう」と統一された構成でリズム良く読み進められます。
「こんな場面で起きる」の各シーンが「あるある!」と思わず頷く事例の数々で引き込まれ、その心理の根拠と、解決策(「こう考えよう」という提案)が示され、心理的な抵抗感が軽減されるため実行に移しやすいようになっています。
次の「捨てるためのテクニック」も同じく10こ提示され、前章と同じく各項目で「このテクニックで捨てられるモノ」「それぞれの捨て方」「このテクニックが有効な理由」という構成です。
最後に、捨てるだけでなく「リサイクル」などの方法も示されるが、それは”一応提示しておく”という体裁であり、「リサイクルは環境に良い」という思い込み自体に警鐘を鳴らすことにも言及しています。
<抜粋 / ハイライトフレーズ3選>
・モノを持つこと自体は人間の本性に関わることで、変わりようもない。変えなければならないのは、無自覚にモノを持ち続けることではないだろうか。
・ワンクッションおいて”捨てる”罪悪感を薄めることをやめると、「もったいないなあ」と思いつつ捨てることになる。これが、実は有効なのである。買うときにちょっと考えるようになったら、その場で”捨てる”を実行してきたかいがあったと言えよう。
・モノ全般の気持ちいい捨て方・・・ネットオークション。いま一番有効なのはインターネットなのである。現在はオークション会社としても社会の仕組みとしても試運転段階だろうが(中略)次第に定着していくのではないか。
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<参照したいサイト>
人生がときめく片づけの魔法(近藤麻理恵) @『1分で読書、』
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