どんな本でも大量に読める「速読」の本(宇都出雅巳)2014年4月出版

繰り返し 複利を活かす 読書法
著者と共鳴 未知の発見

 

<要点 / この書籍から得ること>

・あらゆる速読法のメカニズムの核心「わかろうとせず、音にしないで見る」

・誰でも、どんな本でも、訓練なしに、記憶も理解も伴って効果的に読める「高速大量回転法」

・読書をする意義・喜びの再認識

 

<概要 / 本書の内容をざっくりと>

様々な速読法のセミナー・体験合宿・教室を、 学生時代から試し研究してきた著者の実体験に基づき、速読ビジネスの隠された部分を暴き、その上で至極真っ当で怪しさが残らない現実的な速読法が示されます。
ノウハウ本でありながら、読書との向き合い方を考え直させる感動的な内容でもあります。

(下に続く↓)
 

<スポンサードリンク>

 

<書評 / あらすじ&レビュー>

速読力 = 速読技術(呼吸法、眼球運動など) × ストック(知識・情報・経験など)

上記のように「速読」を説明し、従来の速読法では、なぜか速読技術”だけ”伝えていて、もう一方のストックを無視していると問題提議します。

これからある本を速読するために必要なストックは、まさに今から読もうとしている本の中にあるため、卵が先か鶏が先かの議論になってしまいそうですが、これを克服するのが「繰り返し見る」です。

「1回熟読するより10回”見る”だけの方が、速く読め理解も深くなる」と強調し、「高速大量回転法」(下記)を紹介しています。
・素早く何度も繰り返して読むだけなので、特別な技術や練習を必要としない
・読む範囲や対象を絞るので、気が進まない本や難しい本も楽に読める
・試験勉強対策で実績を残しており、記憶と理解に強い

また、「速く読み終わることが目標になっても意味がない」と考え、フォトリーディング(主に神田昌典氏)やレバレッジリーディング(本田直之氏)の有名な”お手軽速読法”では、情報取得に特化しすぎる弊害、すなわち「勘違い(わかったつもり)」と「検索しただけ(読む前から目的を決めすぎ広がりがない)」に陥る危険を指摘しています。

「読書する」とは、本の中の情報を頭の中にインストールすることではなく、著者と自分を対話・共鳴している状態であり、前述の”お手軽速読法”では得られない”読書の本来のメリット”とは、自分を超えた多様な視点を得ること、という主張が印象的です。

 

<抜粋 / ハイライトフレーズ3選>

・ (ほとんどの速読法では)「見るだけで理解できる」ためには、その本の内容に関するストックが必要であることが隠されているのです。これが、多くの人が速読に幻想を抱いて、かつ途中で挫折する要因です。

・「わからないこと」がどこかわかるのも大きな前進です。「わからないこと」こそ実は大きな意味があるかもしれません。これまでの枠を超えたもので自分を成長させる糧となってくれる可能性があります。一番やってはいけないのは、わからないのにわかったふりをすること、わかったつもりになることです。これをやれば、自分の枠にとどまり思い込みを強くするだけです。

・読書とは「情報処理」でなく、まさに「本との出会い」です。

 

<スポンサードリンク>

 

<参照したいサイト>

だれでもできる! 速読勉強術(著者のブログ)
トレスペクト教育研究所(著者公式ホームページ)
1日1分からはじめる 速読勉強術(宇都出雅巳)2010年出版

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

アーカイブ

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。