農業の出番だ!(藤田和芳)1995年

ビジネスと 社会運動 両輪に
農の地位から 見直し謳う

 

<この本から得られること>

・当時非常に珍しい、運動(社会問題を解決する・社会変革を目指す活動)と経済(ビジネス)の両立を目指す市民運動団体である、大地を守る会(株式会社大地、大地の会、大地を守る市民の会とも)の理念と設立20年の歩み

・1970〜90年代の日本をとりまく農業や消費者意識の問題の認識

・生命を大切にしない現代文明への警鐘

 

<こんな本>

大地を守る会設立20年にあたり、これまでの活動の振り返りとともに、農業問題の再認識と意識改革を促す内容です。

 

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まず、ドイツなどヨーロッパの農業の果たす環境保全の役割や誇りをもって保護すべき産業であるとの意識がある一方、日本では農業が軽視されていると問題提起し、あらためてその大切さを説きます。

著者らが情熱を捧げた学生運動の不完全燃焼・敗北感・反省を抱えた中、思想批判や抗議デモでなく、地球環境と調和した野菜を育て、食べることに「あるべき社会」を見出し、「大地を守る市民の会」を1975年に立ち上げました。
「情報が溢れ隠せない時代、まったく加工しないで正確に迅速に伝えてこそ価値が出る」と考え、情報誌や産地交流を活発に行い、現在では当たり前に聞く「トレーサビリティ」や「顔の見える関係」の元祖となります。

価格破壊を標榜するスーパーやそれを歓迎する消費者の姿勢を疑問視し、国産農産物の購入を推奨する「THAT’S 国産」運動や、DEVANDA(DO IT ECO-VITAL ACTION NETWORK FOR DYNAMIC AGRI-NATIVE:環境を大切にしいききとした農林水産業を実現するために行動するネットワーク。「出番だ」)の立ち上げを詳細に報告しています。

 

<ハイライトフレーズ3選>

・私たちは「人の悪口を言わない」ことをテーゼとしてきた。私たちがやらなければならないのは、批判ではなく助け合うことである。すべての人が同じように向上するわけではない。ともに生きていこうという気持ちを忘れないことだ。

・多数の頂点に立って有機農業の他の団体を支配するような組織をつくるつもりは毛頭ない。大地は農業や食べ物をテーマに運動し、それを事業化してきたが、根底には新しい社会をつくるという意識がつねに流れていた。

・アジアのなかで農業や生命や環境を基本とした、つまり生命系を中心とした経済圏づくりはできないものだろうかと考えている。これからの時代、中心になる価値基準とは何なのだろう。農業や自然が価値の中心に変わっていくのだろうか。新しい社会運動を起こしていくときの理論的根拠をどこに求めればよいのか。あれこれ思い悩むうちに、教育機関が必要だという結論になった。アジア農民元気大学は無認可であるが、大真面目に有機農業を学び、自然との共生を模索し、生命について考える大学である。

 

<参考サイト>
ガイダンス・コラム記事一覧@二十四節気
有機農産物の基準論争から生まれた「DEVANDA」運動

 

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