宇宙一美しい奇跡の数式(ノ・ジェス )2016年12月出版

認識に 脳の錯覚 脱却し
”ひとつ”が示す 真理の姿

 

<要点 / この本から得ること>

・古今東西、あらゆる宗教や、覚者、哲学、最先端の科学(量子力学や統一理論など)が求めてきた宇宙の真理を、「0 = ∞ = 1」という数式と「イメージ言語」で説明しようとする試み

・真理を求める際に通過する様々な分野の重要なキーワードの網羅的な把握と復習

・科学技術は蓄積・伝達されて発展するのに、宗教など精神世界の賢者・先覚者の悟りは他人に伝えるのに問答・瞑想など個々人の修行を通すことしかできないため、人間の意識・精神は数千年ほとんど進化していない、というギャップへの気づき

 

<概要 / 本書の内容をざっくりと>

新しい認識技術として「観術」を提唱する著者と、20代日本人男性である”質問者”(おそらく架空の人物)の対話形式。
宇宙の真理について手繰り寄せるように話を進めている。

(下に続く↓)
 

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<書評 / あらすじ&レビュー>

この”質問者”がいささか知識量が多く物分かりが良すぎる設定なので、各所に登場する哲学用語や科学的知識や宗教の歴史を読者が知らないとすると、2人の会話の進行についていけず置いてきぼりになる。
それらの知識について復習してから、再度読み直したい本である。

禅で説かれる不立文字(真理は言葉では説明できない)はたしかにそのとおりでも、それは言葉の”大前提”が「ある」という存在や境界を出発点としているためであり、その境界線や主体・客体が「ある」という世界観は、あくまで人間の脳の中での観点によるもの、としている。

〔人間の脳機能は4つの認識のクセ〕
●部分だけ認識する(全体は認識できない)
●違いだけ認識する(すべて同じ”ひとつ”は認識できない
●過去とつなげて認識する(過去・現在・未来の時間軸を超えた「いま、ここ」を認識できない)
●有限化して認識する(無限の世界は認識できない)

この認識主体(わたし)の脳のクセにより、錯覚として映し出されたものが現実世界なので、そのままの観点では宇宙の真理はわからない。なので「観点の問題」を手放す「観述」などの手法により、真理が理解できるようになる上に、現実世界も自分の自由に統制できるようになる、と説く。

 

<抜粋 / ハイライトフレーズ3選>

・抽象的な愛やワンネスを語るだけでは不十分。論理的追求が弱い。現実の人間の悲惨を曖昧にしてしまう。

・人類文明の根幹、最も重要で決定的な「道具」は、「言語」である。

・人間は普通、現実世界の中で「人間はこんなもんだ、自分はこんなもんだ、世界はこんなもんだ」という無自覚のあきらめやリセットをつくってしまっている。

 

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<参照したいサイト>

NR JAPAN株式会社 -認識が世界を変える-

 

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